の人が「美しい」と形容される事と答えます。美しさとは
何か?何も不足せず、何も突出せず、しなやかな
口当たりで身体に染み入る様な酒質と自分では解釈
しています。
Chardonnay/シャルドネやRiesling/リースリングで
造った白ワイン、Merlot/メルロやPinot Noir/ピノ・
ノワで造った赤ワイン、赤い色調をしたロゼワイン、
黒ブドウの比率の多い白のスパークリングワイン
に美しさを感じる事が多くあります。
美しいと形容出来るワインに出会うのは稀ですが、仮に
出会った時の感動は筆舌に尽くし難いものがあります。
その反面、ワインだけでパーフェクトなバランス感を備え
そのバランス感がもろい為、他の要素が加わる事で、
美しさは掃除機で吸い取ったかの様に綺麗に消滅し、
こんなワインだったっけ?と思ってしまう程です。
一番の問題は食中酒であるワインのはずなのに、料理
とのマリアージュが極めて狭い範囲にとどまってしまう
事。ワインのバランス感を削がない様に、合わせる料理
は、控えめな味わいで脇役に徹する事の出来る助演者
でなくてはならないのです。
日本に低価格、高品質のワインとしてチリワインが来日
したのは20年ちょっと前。当時からつい最近までのチリ
ワインは果実味の豊かなヴォリューム感のあるマッチョ
なワインで、美しいと言う形容詞とは遠い存在でした。
ところが近年、チリでは海岸線の冷涼な場所、内陸の
温暖な場所、アンデス山脈の斜面の高低を利用した
多様な場所と言った具合にブドウにより、造りたい酒質
により、気候風土を考慮した栽培に移行しています。
その結果、リースリング、ピノ・ノワで造ったワインに
それらの本場の産地のワインを凌ぐ品質のワインが
続出、加えて真に「美しい」と形容したいワインが散見
出来るまでに変化して来ています。
本日、紹介しますピノ・ノワから造られた赤ワインもその
チリからやって来ました。美しいピノ・ノワの赤ワインに
共通する特徴は、グラスから立ち上る紫色のスミレを
思わせる華やかさ、そして、綿あめの様に広がり、消え
染み入る果実味とタンニン(渋味)のハーモニーです。
こんな酒質なのですから、美しさが思い描けるのでは
ないでしょうか?
ピノ・ノワの本拠地、あのブルゴーニュ地方でさえも
なかなかないまでの美しさ。妖艶な香味をたたえた
チリ産ピノ・ノワの逸品を是非、ご堪能下さい。
*Corralillo 2011 San Antonio Pinot Noir
コラリージョ2011サン・アントニオ、ピノ・ノワ
相性の良い料理:脂肪分を含んだ旨味のある料理。
チーズなら・・・パルミジャーノ。チェダー。
飲み頃温度:15~18度。
<まろやかなミディアムボディー>
3,150円
白身魚の昆布じめ、昆布だしの効いたつゆで湯がき
何もつけずにだしの風味だけで食す鯛のしゃぶしゃぶ
はこのワインに最適です。
白身魚の昆布じめ、昆布だしの効いたつゆで湯がき
何もつけずにだしの風味だけで食す鯛のしゃぶしゃぶ
はこのワインに最適です。