果皮の色が紫、赤、黒をしたブドウをワインの世界では黒ブドウと呼び
ます。この果皮の色素をどの様に処理するかで、異なる色のワインを
造ります。
巨峰を食べる時、皮をむきます。そうすると指は紫色に染まり、皿に
落ちる果汁は白で、実も白です。果皮の色素に染まらなければ、果汁
は白。この果汁を発酵させれば、白ワインになります。
白い果汁に果皮を漬け込んでおけば、やがて果汁は少しずつ色付き、
薄いピンク色→濃いピンク色→薄い赤→濃い赤の様に、果汁の色が
移り変わります。(これは巨峰の話ではなく、黒ブドウ一般の話です。)
ワインの色は原料ブドウの果皮の色素。だから、果皮が黄色や緑色の
白ブドウからは白ワインしか出来ませんが、黒ブドウからは白ワインも
ロゼワインも赤ワインも造れるのです。
ロゼワインや赤ワインの色合いの違いは何を意味しているのでしょう
か?果皮の色素がワインの色の元です。色素はポリフェノール(渋味
成分)です。と言う事は、ワインの色が薄いと渋味が少なく、色が濃い
と渋味が多くなる筈です。同時に、色が濃いと果実味も強くなり、人に
よってはその凝縮した果実味に甘さを感じてしまいます。
渋いワインが欲しいけれど、甘味を感じるのはヤダと言うリクエストを
時々受けます。甘味を感じ難くするには、凝縮感のないワインにする
必要があり、それには渋味の低減が付きまといます。渋いワインが
欲しいと言うお客様のリクエストに応えられません。
しかし、ワインの多様性は不可能な状況を創りません。色合いが薄く、
凝縮感がなくても、渋味(ポリフェノール)がドッシリと存在するワインが
あるのです。それは、Nebbiolo/ネッビオーロ(イタリア北部が主産地
で、Barolo/バローロやBarbaresco/バルバレスコなどの赤ワインになり
ます。)、また、Sciacarello/スキアカレッロ(地中海に浮かぶフランス
のコルス島が主産地でPatrimonio/パトリモニオ等のワインになります。)
そして、この度、入荷しましたイタリア、ピエモンテ州のワインで現地では
レアものではありませんが、この日本にはあまり輸入されていなく、実は
当店では初めて販売するGrignolino/グリニョリーノと言うブドウが原料
のGrignolino d'Asti/グリニョリーノ・ダスティです。
当店で販売していますそれら3品種から造られた赤ワインは、凝縮感が
少なく、色が薄いにも関わらず、渋味がシッカリあり、先程のリクエストに
パーフェクトに応えています。
渋い赤ワインが良いけど、濃い赤ワインがイヤな方!!きっと、それら
3種類の赤ワイン達はあなたの理想の赤ワインに違い有りません。是非、
お試し下さい。
この薄い色合いでも渋味シッカリ。グリニョリーノ・ダスティです。
Stella 2012 Grignolino d'Asti
ステッラ2012グリニョリーノ・ダスティ
相性の良い料理:脂肪分を含んだ旨味のある料理。
チーズなら・・・パルミジャーノ。チェダー。
飲み頃温度:15~18度。
<まろやかなミディアムボディー> 2,940円