2012年4月14日土曜日
クリーミーな料理にはこれだ。
イタリアワインの進化が止まらない。ひと昔前には想像もつかなかった
レヴェルの品質を備えた白ワインに簡単に出会える。当時のイタリア産
白ワインのイメージと言えば、色は濃いものの、香りと味わいは穏やか、
酸味とミネラルのメリハリの控えめな、軟水的味わい。料理と合わせると
その味わいは消え入る様な感じだった。
それがこの10年程の間に、スタイルが一変した。シチリアなど南部の
温暖なエリアのワインですら、酸味とミネラルを豊富に備え、酸化気味
の香味を全く持っていない。そして、産地、原料ブドウの違いによる
ヴァリエーションも豊富。様々な料理にピッタリと合わせ楽しめるワイン
の宝庫になった。
クリーミーな料理に合わせワインを楽しみたい。ワインにそれなりの
コクがなくてはならないのだが、木樽熟成をシッカリしたワインでは
重厚過ぎる事がある。そんな時、イタリア中南部エリアのワインはその
豊かなヴォリュームから料理に負けず、そして、料理の味わいを削ぐ
事無く、引き立て合える。
画像のワインはローマ近郊の白ワイン、フラスカティ。現地ではバター
と粉チーズを絡めた平打ちパスタ料理、バターで炒め焼いたカツレツ
等と一緒に楽しまれている。
そんなフラスカティだが、この香味は実に良く、クリームを使った料理
に合いそうな感じがする。また、スパゲッティ・カルボナーラとは至福
のひと時を創造するマリアージュ。お互いの香味が相乗し、旨味が
倍増する。木樽熟成をしていないワインなので、香ばしさがなく、料理
の優しい香味に合う訳。これがグラタンの様に焼き目があり、香ばしい
のなら、木樽熟成した芳醇な香味の方が良いのだけれど。
カルボナーラ、クリームシチュー、春野菜のクリーム煮などと一緒に
フラスカティを楽しんでみませんか?
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Poggio le Volpi 2010 Frascati Superiore Secco
ポッジョ・ル・ヴォルピ2010フラスカティ・スペリオーレ・セッコ
相性の良い料理:素材の持つ優しい甘味を生かした軽やかな味わい
の料理。
チーズなら・・・モッツァレラ。
飲み頃温度:8~10度。
<軽く、まろやかな、やや辛口>
375ml 945円
同じ様な酒質の750mlの白ワインもあります。