2011年10月3日月曜日

ワインがなくても


ワインをテイスティングする時、香味を様々なものに例え、表現する。
花であったり、果実であったり、植物であったり、スパイスであったり、
身の回りのものであったり。
このワインには白桃の香りがあります。と言われても白桃の香りが
判らなければ共感出来ない。だから、日頃からただ単に生活せず、
食べる時、飲む時、海に行った時、山に行った時、高原に行った時、
春、夏、秋、冬のそれぞれの香りをチェックする習慣をつける事も
テイスティングの力量アップの為のトレーニングになる。


今の時期、外に出ると華やかな香りが風の動きと共に漂って来る。
非常に高貴な香り。そう、キンモクセイの香りだ。普段、何気なく
通っている道を注意深く歩いてみよう。あなたの周りにもきっとある
はず。
この香りを空気中に感じる。感じる事が出来るようになる。これは
ある品種のテイスティングに非常に大切。アロマは原料となった
ブドウによって異なる。ワイン用メジャー品種の中にキンモクセイ
の香りを持つワインになる品種がある。
だが、そのワインの香りを嗅ぎ、何の香りがありますかと聞かれ
キンモクセイと答えられるだろうか?キンモクセイの香りが判ら
なければ、花の香りとさえ答えられない。だから日頃から香りを
チェックする習慣をつけよう。


Gewurtztraminer/ゲヴュルツトラミネル、この品種から出来るワイン
は極めて個性的な香りを持っている。ライチやキンモクセイ、バラの
香りだ。ゲヴュルツトラミネルにはそれらの香りがある事を知って
いれば、初めてこのワインをブラインド・テイスティングしても、必ず
品種を当てる事が出来るほど。
この1~2週間だけです。お金をかけなくても、自分の足を使うだけで
ゲヴュルツトラミネルのテイスティング・トレーニングが出来ます。
時間のある時、漂うキンモクセイの香りをチェックし、キンモクセイ
の木が実際にあるか確かめてみよう。テイスティング能力の高い
人は皆、この様にトレーニングしています。