2011年9月25日日曜日

本当にこれだけです。


ワイン業界に入ったのが1988年、今の店を始めたのが1997年。小さい頃
から英語教室や英会話教室に通ってはいたが、会話スキルはないに等し
かった。当然、ワイン生産者や店に来た外国人のお客様との会話、情報
交換など出来る筈もない。
1999年、久し振りに出場したソムリエ・コンクールで優勝し、その副賞と
して、ポルトガルのワイン産地の研修の権利を得た。ワイン業界に入って
初めてのワイン産地訪問。自分に足りないもの、以後の為に得るものが
多い、実りある研修旅行だった。
ワイン業界の公用語は英語。それがポルトガルであっても、会話は英語
で進む。1999年の自分の英語のスキルは業界に入った頃と変わりなし。
語学に関しては全く努力をしていなかったと言っても過言ではない。その
研修旅行では、ネイティヴと間違うかと思えるほど流暢な英語を操る日本
の女性が通訳に帯同していた。だから、滞在中の不便さは少しも実感
しなかった。が、最終日にその通訳の女性から、これからワイン業界で
働き、コンクールに出て、同じように海外研修に出かける事があるかも
しれない。今の語学のレヴェルでは与えられたものを受け取る事すら
出来ないでしょう。だから、ワインを勉強するように、語学も勉強しなくては
ダメですよ、と強く言われた。それが今の自分の始まりだった。
どうせ勉強するのなら、いくら業界の公用語が英語だとは言え、フランス
の小さなワイン産地に行けば、英語よりフランス語の方が役立つだろうし、
スペイン語圏に行けばスペイン語の方が良いだろうと思い、複数の語学
を同時に勉強し始めた。
このやり方は大正解だった。言語はリンクしているのだ。発音、スペルの
微妙な違いこそあれ、日本語と英語のような離反はない。同時習得に
よる相乗効果が自分でもハッキリと自覚出来た。ポルトガル研修旅行から
帰国し、直ぐに始めた語学。英語、フランス語、スペイン語、ロシア語。
これらの言語圏内なら、ほしいものを伝えたり、指示を受けたり、クレーム
をつけたり、日常のコミュニケーションなら自力で可能になった。そして、
それらの学習は今でも欠かさずしている。ワインテイスティングと一緒で
トレーニングを止めた時点で力は衰える。止めなければ、スキルは一生
向上するのだ。だから脳が死ぬまで絶対に止めない。天職のワイン業界
で生き続けて行く為に。
語学の勉強は自分一人で十分、出来ます。お金をかけなくても必ず向上
します。NHKのラジオ講座を欠かさず聞き、聞いた後は復習し、念仏を
唱えるが如く、声に出してつぶやき続けるだけで、いつか必ず学習した
言語を話す人達とコミュニケーションが取れるようになります。自分の
実体験から断言出来ます。継続は力なり。自分の潜在能力を信じ、学習
を始め、続けてみましょう。ラジオがなくても、PCがあれば語学講座を
聞く事が出来ます。「らじる★らじる」で検索してみて下さい。来週の月曜日
9月26日から新講座のスタートです。さあ、始めましょう!