2011年9月1日木曜日

新しい発見


なぜなのか?出汁の効いた卵焼きには、ミディアムボディーで
フルーティーさの少ない、動物のヒントある赤ワインが実に
良く合う。
ソムリエ協会の教本にもOeuf en Meurette/ウフ・アン・ムーレット
と言う卵料理に軽めのブルゴーニュ赤ワインを合わせると記載
されている。
この業界に入った頃、卵料理に赤ワインを合わせるなんて、と
初めから壁を造っていた。それがある宴席で他に食べるものが
なく、たまたま卵焼きを食べ、赤ワインを飲んだ所、その相性の
良さに驚かされた。それ以来、出汁をシッカリ取り、本格的に
作った卵焼きと赤ワインを楽しむのが大好きだ。
でも、イクラは醤油漬けがあるので別にして、たらこ、数の子は
白、それもスパークリングワインでなければ合わないのではと
思っている。それなのに.....


昨夜のワインは、2007年のChianti Riserva/キアンティ・リゼルヴァ。
フルーティー過ぎず、動物のヒントがあり、ミディアムボディーで
しなやかな口当たりの赤ワイン。夕食の仕上げにオリーヴオイル
を絡めただけのカッペリーニに画像の様なたらこをただただ混ぜた
だけのパスタ料理を食べつつ、キアンティ・リゼルヴァを飲んでみた。
そのマリアージュは予想を覆し、驚きの相性の良さを見せた。口中
が生臭くなることもなく、赤ワインの渋味に苦味を感じる訳でもなく。
オリーヴオイルが中和させたとも言えるが、新しい発見だった。
卵料理には赤ワインなのだ。これからはこの組み合わせもお客様
にお勧めしよう。たらこよりも、辛子明太子ならもっと合うだろう。
たらこのパスタを食べるなら、Sangiovese/サンジョヴェーゼ、Merlot/
メルロなどのフルーティー過ぎないミディアムボディーの赤ワインを
一緒に楽しんでみては如何でしょうか?但し、その時のパスタ料理
にはクリームを使わないでね!