2022年11月29日火曜日

3種類到着 from 小布施

光陰矢の如し。実感せずにはいられません。師走、12月はもう
直ぐそこに。ワイン・ビジネスの最繁忙期の12月を待って販売
しようと思いましたが、曽我さんのワインが欲しいリクエスト
を頻繁に受け取る為、27日に入荷した3種類のワインの販売を
前倒しでする事にしました。
テイスティングはもちろんの事、相性の良い料理のチェック、
抜栓後のワインの3日間の経時変化も確認してあります。販売
に備え、準備万端です。曽我さんのワインを販売する情熱も、
販売する準備も足りています。    
通常ですと、多くの方が来店し易い土曜日に販売開始をするの
ですが、今回は例外で、本日29日に販売を開始します。
先日、小布施ワイナリーから届いたワインは3種類。白ワイン
が2種類、赤ワインが1種類です。
各ワインの解説とそれぞれのお勧めの楽しみ方をアップします。
それを参考に、どれを買うか決めて頂ければと思います。勿論、
どれか1種類だけでなく、3種類全部でもOKですし、各1本ずつ
でなく、複数本お買い求め頂けます。販売開始は本日、29日の
14時です。
尚、いつも通り、小布施ワイナリーの商品の予約、取り置きは
できません。予めご了承下さい。




「白ワイン」
*Ordinaire 2021 Chardonnay Fut de Chene
 オルディネール2021シャルドネ、フ・ドゥ・シェーヌ

 飲み頃温度:11~14度。
 <コクのある辛口>
 2,***円
フ・ドゥ・シェーヌ(フランス語で樫の木樽を意味)とある様
に香り、味わいにオーク樽からの成分を明確に感じます。色は
濃いめで茶系のトーンがあり、ここにもオーク樽でワイン造り
を行った事を知る事ができます。
この様に全ての点に於いてオーク樽由来の成分の存在感がある
のですが、専門用語で大変すみません、マロラクティック発酵
(ブドウ由来のリンゴ酸を乳酸菌の働きで乳酸に変え、香り、
味わいにふくよかさを生み出す過程)を100%行っていない為、
ワイン中にリンゴ酸の残存があり、それがシャープさ、力強さ
を創っています。
その為、ワインにシャープさとふくよかさが共存し、合わせる
料理に柑橘系のアクセントが少々加わるとこのワインにとても
良く寄り添い合うペアリングとなります。

*Reserve Privee 2021 Chardonney
 レセルヴ・プリヴェ2021シャルドネ

 飲み頃温度:11~14度。(15度以上でもOK)
 <コクのある、やや辛口>
 4,***円
非常に秀逸に出来上がったワインにしばしばある事なのですが、
一瞬、弱々しく、物足りないな。と感じてしまいますが、内包
された香り、味わいの深みが少しずつ現れ、第一印象を覆し、
優雅な芳醇さを品良く広げ伝えるワインがあります。
このレゼルヴ・プリヴェ、シャルドネは真にそんなワインで、
シャルドネの故郷であるフランスのブルゴーニュ地方の著名な
生産者の格付けワインでも滅多に出会えないレヴェルです。
とにかくこのワインに感じるオーク樽のヒントが上品、美しい。
洗練され、荒々しい所が全くなく、品格を感じます。そして白
ワインでありながら、タンニン(渋味旨味の成分)、オーク樽
での造りに由来するのですが、すら感じ、その存在が白ワイン
として最もふくよかなタイプにしています。
それ故、飲み頃温度に赤ワイン的な15度以上でもOKと表示し、
このワインのふくよかさを強調し、楽しむのもありと勧める訳
です。
シャルドネ、フ・ドゥ・シェーヌのオーク樽の使い方はワイン
に樽香を付け、それにより芳醇さを創り出す事を狙いとする。
それに対し、レゼルヴ・プリヴェの方はオーク樽に入れる事で
緩やかな酸化(良い意味の)によって酒質の優美さ、柔和さを
創り上げる、つまり、ワインを洗練させる事を狙う樽の使い方
になっています。
静かに内在する赤ワインを思わせる渋味旨味の成分を感じる白
ワインは、赤ワインと相性の良い要素をも備えた(一部でOK)
料理の相棒で、オーク樽のヒントに合わせ油分、脂肪分があり、
赤ワイン的要素に合わせ赤身肉や玉子の存在を感じるのなら、
このタイプの白ワインがマリアージュの世界で活躍する環境が
整います。

「赤ワイン」
*Sogga Pere et Fils 2021 Cepage Hybride Rouge
 ソッガ・ペール・エ・フィス2021セパージュ・ハイブリッド

 飲み頃温度:15~18度。(11~14度でもOK)
 <軽快で華やかなライト~ミディアムボディー>
 1,***円
ハイブリッド品種(栽培環境や目指す栽培方法に向く様に複数
のブドウを交配し、誕生させた品種)で造ったワインならでは
の香り華やかさ、色を感じます。
紫色をイメージする香り、その典型はファンタ・グレープ様の、
を感じ、色が濃いにも関わらず、渋味(タンニン)が少なく、
ジューシーな口当たりでチャーミングさに満ちている。こんな
ワインです。
濃いのに渋くない。甘いニュアンスの香りがあるのに甘くない。
そんな相反する要素を同時に感じる。それがハイブリッド品種
で造ったこの赤ワインなのです。
この様なタイプの赤ワインを食卓で活躍させる場合、最も優先
させるべき事は、ワインの華やかな香り、パフュームさに調和
できる香り豊かな(ワインと同系の)を備えた料理、食べ物を
揃えてあげる事。
ベリー果実のソースが添えてある。フルーツ・フレーヴァーを
感じるソース(オタフクソースなど)をかけてある。照り焼き
タレやテリヤキ・ソースが付いている。そんな料理をイメージ
すると良いでしょう。



今日、紹介の3種類のワインを一つのテーブルで同時に楽しみ
たい。料理、食べ物はワン・プレートが良いな。そんな考えで
探した所、ローソンでナイスな弁当(炒飯、焼きそばに加え、
鶏の唐揚げまで入った)を見つけました。
この弁当を食べないでも判ります。この弁当を見るや否や完璧
な結果が待っているだろうと閃きました。今日、紹介の3種類
のワインとペアリングするまでもない程です。
でも、ペアリングしてみました。何事も試す事なく語れません。
試さずに語る人はたくさんいますが...。結果は、2つ予想通り、
1つ想定外でした。
・鶏の唐揚げはレモンをかけさえすれば、フ・ドゥ・シェーヌ
に合う。
唐揚げの醤油の下味が予想以上に濃く、レモンをかけた程度で
フ・ドゥ・シェーヌのミネラリーさに寄り添ってくれません。
ベターな選択は、レゼルヴ・プリヴェとで、レモン果汁をかけ
ないのなら、セパージュ・ハイブリッドでもOK.
・炒飯にはレゼルヴ・プリヴェ。
炒飯の油分(炒め油)がオーク樽からのオイリーな旨味成分と、
彩程度にしか考えられないでしょうが、炒飯に入っている少量
の炒め玉子がワインの赤ワインに通じるタンニン分と相乗し、
完璧に近いマリアージュを奏でます。
・焼きそばにはセパージュ・ハイブリッド・ルージュ。
この組み合わせが試行した3つの中でNo.1でしょう。ソースの
フレーヴァーとワインのフレーヴァーの緊密なリンク。同系の
要素が両者にこれ程まで多く存在すれば、合わない訳がなく、
真に似た者同士は上手く行くです。
料理、食べ物にワインをどう合わせるか?似た者同士にする。
これが最も簡単で、基本となる手法です。




WINE HOUSE
開店時間:14時~19時
定休日:毎月7日