群馬県内では5か所の事業者に果実酒製造の免許が交付されて
います。酒税法で交付されている造り手を製造場と言います
が、当店ではその内、1製造場と常時の取引を、1製造場とは
スポットの取引をしています。
ネゴシアン/Negociantと言う単語を聞いた事がありますか?
フランス語で、辞書で調べると卸売業者、仲買業者と言った
和訳になっていますが、ワインの世界では少々違った意味で
使われています。
ワインを造るワイナリー、ワインと言う商品を造る製造者は
実は全てがブドウ畑を所有し、ブドウを栽培、そのブドウで
ワインを造っている訳ではありません。
畑を所有せず、ブドウ栽培者からブドウを買い、そのブドウ
でワインを造る。あるいはワイン製造に注力している優れた
造り手からワインを買い付け、自分の製造場でそのワインに
何らかの処理(ブレンドしたり、熟成させたり)をし、自ら
の商標でワインを販売する。この様な業者がネゴシアンです。
このネゴシアンはフランスで非常に一般的で、ルロワ/Leroy、
Louis Jadot/ルイ・ジャド、フェヴレイ/Faiveleyなどの超が
付く程、有名な造り手も元々はネゴシアンでした。そして今
でも彼らにはネゴシアン部門があります。
実はそのネゴシアンが群馬県内にあります。恐らく日本初の。
そしてもしかすると日本唯一の(ネゴシアンに特化している
と言う意味で)かもしれません。
ブドウ畑すら持っていない、ワインを造りもしない。だから
ネゴシアンを低く見做す向きがあるかもしれませんが、その
考えは正当とは言えないでしょう。
素晴らしいものに仕上げるには最後にどれ程の愛情を注ぐ事
ができるか。そうでしょう?最高の食材があっても、最高の
料理が出来上がるとは限らないですから。もちろん最後だけ
ではダメですが、仕上げに最高の愛情を注入する。つまり、
ネゴシアンが最後に最高の愛情を注ぎ、ワインを商品化する。
ルロアも、ルイ・ジャドも、フェヴレイもそうして、最高の
ワインを(ネゴシアン部門であっても)生み出しています。
それを群馬県で行っているのが中之条町にある「塚田農園」。
彼らのワインを口にしたなら、ネゴシアンを侮るな。と思い
知らされ。ネゴシアンだから、ワインの品質が劣る。などと
微塵も思わなくなるはずです。
ワインがあります。それが塚田農園のワイン達です。地元産
だからと言った安易な理由などで販売したりなんかしません。
当店で販売するに値するから販売し続けています。
年間、10,000種類程のワインをテイスティングし、当店で
販売するのはその僅か5%のワイン。それ程の厳しい選別を
行っている当店が販売し続けているのですから、塚田農園の
ワインの凄さを想像できるでしょう。
群馬に帰省の際、群馬県在住の方が県外に行く際に塚田農園
のワインは色々な状況に於いて好適品です。今日は白ワイン
のみ詳しく紹介しますが、他にロゼワイン1種類、赤ワイン
2種類も取り扱っています。それらについてはご来店の際に
お尋ね下さい。
ミヤマ、テット・ドゥ・キュヴェ、ヴァン・ドゥ・ルクス
飲み頃温度:7度。
<軽く、爽やかな、やや辛口>
1,***円
柑橘果実(特にユズ)を思わせる爽やかな香りを先ず感じ、
次に白い花や白い根野菜をイメージする香りを感じます。
味わいは、ほのかな甘みとフレッシュな酸味のハーモニーを
基調とし、少しの曇りもなく、清々しく、クリーンで、同時
に心地の良い苦味のアクセントが広がります。
清々しい爽やかさと落ち着いた苦味のアクセントが核となる
この白ワインは、柑橘果実のヒントがあり、心地の良い苦味
を感じる食材を使った料理と好相性です。
この白ワインにベスト・マッチする上、誰もがほぼ同じ条件
で味わえる、つまり、今、お勧めしている状況を再現できる
相棒はこちら。