2018年2月12日月曜日

チョコとワイン、大人気のペアリング

実際にやってみるまでこれ程までにマリアージュするとは微塵も
も予想していませんでした。何の事かって。ワインを飲みながら
チョコレートを食べると至福のマリアージュを感じる事ができる
事実を。
ワインとチョコレートのペアリングを初めて経験したのは2004年
ドイツでの事でした。氷結したブドウ(Riesling/リースリング)
で造った甘口の白ワイン(Eiswein/アイスヴァイン)とホワイト
チョコレートを合わせ味わい楽しむ試みでした。


甘口の白ワインの多くは造る過程で使用する木樽が持つ成分が
ワインへ移った結果、カスタードクリームの様なニュアンスを
時にホワイトチョコレートそのものを香り、味わいに感じます。
ワインに感じるその要素がホワイトチョコレートが持つ香味と
共通、そして融合する為、両者のマリアージュが奏でられると
言う訳です。
ワインと料理もそうですが、共通項がある事がマリアージュの
為の必要条件で、ハーベイシャスなワインは緑黄色野菜で作る
料理との相性が良く、スパイシーなワインは香辛料の風味ある
料理との相性が良いと言った具合です。


またボディーがふくよかで果実味のリッチな赤ワインの多くに
チョコレートのヒントを感じます。これは造る過程で使う木樽
が持つ要素がワインへ移行した結果、赤ワインに備わったもの
で甘口の白ワインがホワイトチョコレートのニュアンスがある
のに対し、赤ワインは上の画像の様なチョコレートを思わせる
ニュアンスを感じます。
ワインを造る過程で甘口の白ワインも赤ワインも木樽を使い、
その結果、チョコレートのニュアンスを含むワインが誕生する
訳ですが、何故、チョコレートのニュアンスに違いがあるのか。
木樽は側面が湾曲しています。樽を作る時に板の内側を直火で
焼く(焦がし)つつ板をしならせて行きます。この板の内側の
焼き加減でOOローストの木樽と呼び、ヘビーローストの木樽
からはコーヒー、ココア、カカオ豊かなチョコレートの香りが
ミディアムローストの木樽からはそれらの香りがより優しく、
そしてライトローストの木樽からはミルキーなニュアンスある
香りがワインへと移り備わります。
白ワインにローストの強い木樽を使うとワインに焦げた香りが
備わり、同時に苦味も付けてしまう為、ローストの強くない樽
を使います。結果、甘口の白ワインはホワイトチョコレートを
感じる香味を持つのです。
一方、赤ワインはワイン自体に白ワインにはない豊かさがあり
ローストの強い木樽が持つ芳醇な香りに調和できるボディーが
ある事からミディアムローストやヘビーローストの木樽を使い
ますので、ホワイトチョコレートではないチョコレートの香味
を持つ事になります。
セント・ヴァレンタインの定番の贈り物はチョコレートですが
今年は更にもう1つ。プレゼントするチョコレートのタイプに
合わせ、マリアージュを奏でてくれるワインもプレゼントする
のは如何でしょうか?
*ホワイトチョコレートには甘口の白ワインを
*カカオ豊かなチョコレートにはボディーの豊かな赤ワインを
チョコレートに合わせ楽しむワインを色々取り揃えています。
今年のセント・ヴァレンタインはチョコレートとワインで完璧
な1日を!!


アメリカではワイナリーで複数の赤ワインとそれにマリアージュ
する色々なチョコレートを合わせ楽しめるテイスティングセット
があり、ワイナリーを訪れる多くの人がその不思議な(想像すら
していなかった未知の世界の)至福のマリアージュを仲間と語り
合いながら楽しんでいる光景を普通に見る事ができます。


こんなにも詳しい参考資料があり、チョコレートとワインとの
マリアージュを普及させたい本気度がうかがえます。


ルーマニアでのディナーの締めくくりはチョコレートケーキと
赤ワイン。滞在中に何度もそのマリアージュを楽しみました。
果実味がリッチで木樽からの成分が芳醇に備わった濃厚な酒質
の赤ワインとカカオの風味が豊かなチョコレート。このペアは
一度知ったら病みつきになります。