2014年2月14日金曜日

殿様ネギ、もうすぐ終わりです。

下仁田でいつ頃からネギが栽培されていたかも明らかではないが、下仁田町の
桜井家には、「ねぎ御用につき江戸急送方達」というタイトルの古文書(文化
2年[1805]年11月)が所蔵されている。書かれている文面を現代語で要約すると
「御用につき(公務で使うから)ねぎ200本、きぬ3疋半を至急送れ。運賃は
いくらかかっても構わない。」とあるそうで、これが多くの書物に引用されている
部分である。下仁田ネギが別名、殿様ねぎと言われるようになったのはこの事
からだと言われている。
群馬県の名産品にはその様なエピソードがあるのです。かつては下仁田ネギ=
殿様ネギだった様ですが、近年では下仁田ネギの中から選ばれた優れた品質
を備えたもの=殿様ネギとの事。流通量は極めて少なく、価格も少々?野菜に
してはかなり高価です。しかし、味わいはそれに見合って、ネギの範疇を超えて
います。



この下仁田ネギの旬は終盤に差しかかり、そろそろこの冬の食べ納めをする時
になりました。ご存知の様にこの下仁田ネギは加熱すると甘味、旨味が強くなり、
非常に柔らかな食感になります。それはまるで赤ワインのタンニン(渋味成分)が
洗練され、絹の様なしなやかな口当たりであるかの様です。また、甘味、旨味を
感じるゼラチン質の部分のオイリーさは、木樽熟成からワインへ移行した成分の
オイリーさに通じます。
既に察しのついている方もいらしゃると思いますが、下仁田ネギをある調理法で
一品に仕上げると、角々しさのない丸い口当たりの赤ワインと驚きを隠せない程
にパーフェクトな調和を見せてくれるのです。


(当店のお客様の小川さん撮影)

それは画像の様にこんがりと焦げ目がつくまで素焼きするだけ。これだけで本当
に驚きを隠せない程に赤ワインとマリアージュしてしまうのです。素焼きしたネギ
は表皮を取り除き、焼きめのない部位のみを赤ワインに合わせます。
調味料をつけるのなら、塩がベストですが、ネギ本来の味わいを堪能し、尚且つ
赤ワインとのマリアージュを求めるのなら、調味料なしがベターです。
そして、合わせたい赤ワインはこちら。ワインと料理のマリアージュを知る悟りの
ワイン、Sula Vineyards SATORI/スラ・ヴィンヤーズ、サトリです。3種類の
ブドウを原料にバランス良く造り上げられた逸品です。
何も不足しない、何も突出しない。そんなワインだからこそ、自然の優しい旨味を
シットリとたたえた食材の料理を合わせ、お互いを良さを打ち消し合わない融和
させてあげる。これこそが一番高度なマリアージュです。
さあ、下仁田ネギはもうすぐ終わりです。終わってしまう前に急いで!!
下仁田ネギをゲット→WINE HOUSEでSATORIをゲット→ネギを素焼きして、
SATORIとマリアージュ➡至福のひととき
食の喜びは全ての喜びです。
***************************************************************************
Sula Vineyards SATORI/スラ・ヴィンヤーズ、サトリ
飲み頃温度:15~18度。
<まろやかなミディアムボディー> 1,680円